- Computed Tomography(コンピューター断層撮影)のことで、エックス線を用いて体の輪切りの画像を撮影する検査です。
- 筒状の装置の中をゆっくり動きながら撮影していきます。
- 救急時の検査の他、精密検査や定期的な経過観察、抗がん剤などの治療効果の判定などの際に用いられます。
- MDCT(多列検出器CT)により広範囲を短時間で撮影することができます。胸部だけなら10秒弱、胸部から骨盤まででも20秒程度の息止めで撮影できます。
- 30秒ほどで頭から下肢までの撮影も可能です。
- 検査は被ばくを伴いますので、線量管理も徹底し、安心・安全で低線量かつ高画質な画像をお届けできるよう努めています。
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機器紹介
SOMATOM go.UP(シーメンス社)/画像提供元
新たなX線管の「Chronon」やフルデジタル検出器「Stellar Detector」搭載
検出器内部回路に発生する電気ノイズやクロストークを最小化し,被ばく低減と画質向上の両立を実現する最新の技術
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Tin(スズ)フィルターの使用が可能
使用することによりX線スペクトラムを最適化させ、⼀般的な胸部レントゲン撮影の被ばく線量でCT撮影を行うことが可能。(全ての検査に用いられるわけではありません)
Tin(スズ)フィルターを通ることにより、低エネルギー部がカットされ実行エネルギーがります。画質は変わらないまま低線量で撮影でき、無効な被ばくを減らすことができます。
検診時の胸部、副鼻腔、小児などの撮影に利用されています。
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Inline Anatomic Range機能
痛みや体の状態によって取りたいポジショニングができない場合でも、装置が自動で画像が左右対称になるように再構成する機能。左右の対称性は異常を発見する上でとても重要です。
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iMAR (金属アーチファクト低減)機能(画像は全て実際に当院で撮影したものです)
体内や体表面に埋め込まれた金属類によるアーチファクトを軽減させる機能。股関節の人工骨頭の他、義歯・ペースメーカー・体内コイルなど様々なものに使えます。
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X-CARE機能
放射線感受性の高い目の水晶体や乳腺、甲状腺などの体表面臓器の直接被ばくを低減させる機能
SAFIRE
画像を再構成システムでノイズとアーチファクト(実在しない邪魔な像)を低減。この機能によりさらに低線量化が可能に
その他の機能
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- 監視カメラとインジケーター、撮影時に患者様から離れても、表情まで確認できるカメラと撮影されている間点灯するインジケーター。インジケーターがあることにより、 耳が不自由な方でも息止めをしていただいて撮影をすることが可能です。
- タブレット端末、撮影に係る一連の捜操作を行うことができ、お子様や動いてしまう患者様から離れずに撮影することができます
各検査で得られる画像
単純撮影と造影撮影
撮影には造影剤を使用しない「単純撮影」と造影剤を使用する「造影撮影」があります。検査の目的によって撮影方法が選択され、造影撮影はヨード造影剤により血管や臓器などに 濃淡の付いた画像となり、病変部が明瞭になります。また、同じ造影検査でも部位によって注入方法や撮影時間を変化させることにより、見たい部分をより見やすくする撮影方法でお撮りしています。 利点の多い造影撮影ですが、造影剤は侵襲的(体に影響を与える)のため医師が必要と判断した場合のみ撮影されます。結石や骨など部位によっては単純撮影の方が見やすい検査もあります。
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頭部CT(画像は全て実際に当院で撮影したものです)
出血や梗塞、腫瘍など脳内の異常や外傷時の骨折などがわかります。その他、細かい間隔で断面像を得られるため耳小骨など内耳の小さな骨を見るのにも有効です。
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胸部CT(画像は全て実際に当院で撮影したものです)
- 胸部レントゲンではわかりずらい小さな病変まで見つけることができます。
- 肺がんや結核、肺炎、気胸など様々な胸部疾患時に用いられます。
- 造影剤を使用することによって縦郭疾患や胸部大動脈瘤、肺塞栓なども見ることができます。
- 撮影したデーターを再構成することで輪切りだけではなく、任意の方向から観察することもできます。
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腹部CT(画像は全て実際に当院で撮影したものです)
- 肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・胃腸など腹部内の臓器を観察します。
- 各臓器の病巣検索の他、精密検査や術前検査、経過観察などに用いられます。
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骨・四肢CT(画像は全て実際に当院で撮影したものです)
骨折の有無や度合い、範囲などがわかり、治療や手術の手助けになります。
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